断面の性質 | |||||||||||||||
1)複雑な断面形状における断面2次モーメントを求める事ができる 2)複雑な断面形状における断面係数を求める事ができる 3)複数の材料で構成された断面全体の断面2次モーメント・断面係数を求めることができる 4)降伏を開始するまでの曲げモーメントの中立軸を求めることができる (a) 断面1次モーメント ・ 断面1次モーメントとは : 断面の図心を求める際に使用 ・ 図心とは : 断面におけるバランス点、降伏を開始するまでの曲げモーメントの中立軸 ・ 注意 : 「断面1次モーメント求めよ」 ← こんな問題はありません(「図心を求めよ」「曲げモーメントの中立軸を求めよ」のみ) ・ 断面1次モーメント(S) S…断面1次モーメント、A…断面積、y…図心から対象軸までの距離 ・ 断面1次モーメントより図心の位置を算定 ← コッチが重要!断面全体の断面1次モーメントが分かれば図心の位置が分かるって事! 注:断面全体の断面1次Mを算定後、全断面積で除す(割る)って意味ね ・ 単純な長方形断面の図心の算定方法 : ど真ん中(笑) ← 見たまんまです ・ 複雑な長方形断面の図心の算定方法(断面を分割→それぞれの断面1次Mを算定→合算し全体の断面1次Mを算定→面積で除す) (1) 対象とする軸を決定:断面の縁が良いでしょう (2) 断面を長方形に分割 (3) 分割した各図形それぞれの(1)軸に対する断面1次モーメントを算定 (4) (3)を合成し(足し合わせる)断面全体の断面1次モーメントを求める (5) (4)を断面全体の面積で除し図心の位置を求める (b) 断面2次モーメント ・ 断面2次モーメントとは : 部材のたわみ難さを表す ・ たわみとは : 部材に荷重がかかった際に中心部分が沈み込む現象(の様な物…)
・ 注意 : 同一断面積でも荷重の方向(軸の方向)によりたわみ易さは異なる
同一形状のはりを縦・横に置き換えただけでたわみ易さは変化(Bの方がたわみ易い) って事で断面2次モーメントが必要なんです ・ 断面2次モーメント(I) I…断面2次モーメント、 b…幅、 h…せい たわむ面(グレー表記)が交わる方向が「せい」になる ・ 図心では無い位置における断面2次モーメント(I) 下図材端赤線部分の断面2次モーメントを例に説明すると ・ 単純な長方形断面の断面2次モーメントの算定方法 : 軸に注目し各数値を公式に単純に代入 ・ 複雑な長方形断面の断面2次モーメント : 長方形に分割の後、各断面2次モーメントを足し引き ・ 足し引きのルール : 分割した長方形の図心が等しい場合のみ採用可能 ・ 複雑な断面形状における断面2次モーメントの算定方法を以下に示す ・ 複数の断面(接合されていない)から構成される場合はそれぞれの図心位置での断面2次Mを算定後に合算 (c) 断面係数 ・ 断面係数とは : 曲げ応力度を求める際に使用 ・ 曲げ応力度とは : 曲げモーメントによる応力度は部材断面位置により異なる ・ 曲げがかかると、部材内では圧縮・引張の力に変ってしまうんです(応力度参照のこと、未だ作ってませんが…) ・ 注意!!:上記断面2次モーメント算定の際に用いた「複雑断面分割後の足し引き」は断面係数では使えません! 以下の公式に則り「必ず」まず断面2次モーメントを求めてからせいの1/2で除して断面係数を求めましょう ・ 断面係数(Z) I…断面2次モーメント、 h…せい 注!:まずは断面2次モーメントを求めてから ・ 縁断面係数(Z) ← 縁部分の応力度を求める場合のみ(曲げ応力度を求める場合はコッチが多い)
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