トラス | ||||||||||||||
1) 切断法を理解し、トラス部材の応力を求めることができる
(1)トラスの応力 ・ 軸方向力のみ生じる(ピン節点による構造体のため、曲げモーメントを伝達出来ないから) ・ トラスは応力を求めるのみ(応力図はありません) ・ 解法には「節点法」と「切断法」がある ・ 軸方向力の符号に注意! ← 圧縮がマイナス(-)、引張がプラス(+) ・ 節点法:トラスのある節点に着目し、その節点まわりの力の釣り合い条件式を解いていく方法 → トラス全体の応力を求めるのに向いている ・ 切断法:トラスのある部材に着目し、その部材に掛かっている応力を、力の釣り合い条件式によって直接解いていく方法 → トラスの中の特定の一部材の応力を求めるのに向いている ・ 建築士試験においては切断法を用いることを推奨します (3)切断法のメリット・デメリット ・ メリット:トラス全体を解かなくても、特定の部材の応力が分かる、計算式さえ立てられれば、簡単な計算なので、素早く解くことが可能 ・ デメリット:全ての部材の応力を求めるのには若干手間がかかる可能性もある (4)切断法の大まかな手順(詳細は以下例題・解法参照の事) 1) 反力を求める(片持ちトラスの場合は必要がない場合もあり) 2) 切断面を決定→計算対象を決定 3) 部材内の応力(軸方向力)を仮定 4) 力の釣合より未知の応力を算定 以下のトラスの応力を求めよ
1 反力を求める(片持ちトラスの場合は求める必要が無い場合もあり) 2 切断面を決定→計算対象を決定 ・ 切断断面:部材3本を切断する面とすること ・ 計算対象:力の少ない方が良(今回は左側を計算対象)
3 部材内の応力(軸方向力)を仮定 ・ 通常は以下の図のように各部材内に応力が生じています ・ 今回は左側のみを対象としたので・・・ ・ また同軸中の応力は互いに打ち消しあうので、結局は切断された部材のみに生じる可能性のある応力を図示します(「節点から」ベクトルを図示する事!!!) 4 力の釣合より未知の応力を算定 ・ 力の釣合式:ΣX = 0、ΣY = 0、ΣMx = 0を使用 ・ 最も多く使われるのはΣMx = 0、任意の点の決定は上記未知の応力2本が交わる点(選択されていいない方の部材上の点でもOK)とする ΣMC = -1×4+4×4+2×0−P3×4 = 0 より P3 = 3[N] ΣMF = -1×8+4×8−2×4+P1×4 = 0 より P1 = -4[N] ・ 斜めの力は垂直・水平に分力
P2の水平成分:P2x = P2/2 ΣX = P1+P3+P2/2 = 0 より ΣX = -4+3+P2/2 = 0 P2 = 2[N] P2の垂直成分:P2y = P2/2 ΣY = -1+4−2−P2/2 = 0 より P2 = 2[N](上式と同じ、確認のため)
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